「ろくに意見も言わずに座ってるだけ!
消極的なのはまだいい。
だがな、
消極的で頑固というのは我慢ならん!」
『12人の
優しい日本人』
塩見三省, 相島一之, 松村克己, 林美智子, 豊川悦司,
上田耕一, 二瓶鮫一, 中村まり子, 大河内浩, 梶原善,
山下容莉枝, 加藤善博, 久保晶
1991/中原俊
とある
殺人事件のために
集められた
陪審員たちが
有罪か無罪かを
めぐって繰り広げる
ドタバタストーリー。
売れっ子脚本家
三谷幸喜の
戯曲を映画化したもの。
前にご紹介した
『十二人の怒れる男』の
をもとにして
作られた作品です。
zuzz.hatenablog.com
開始直後からいきなりかかる
そして席に着く間もなく
「喫茶の出前、取ります」
とみなさん、まずは飲み物のオーダー。
なんだこのあっさり感…
この時点で
ある人はオーダーの撤回を繰り返すわ、
またある人は飲み物の名を連呼して
カウントミスさせるわで、
この先の展開を予感させる(笑)
そして
本家の展開と同じく
一人が異を唱え始め、
みんなで徹底的に
話し合うことに。
これ、なかなかいい作品。
個性豊かな
登場人物と
緩急つけた
ストーリー展開で
どんどん
ひきこまれてっちゃう。
「”聞き違い”と”思い込み”、
これはオバちゃんの
二大要素じゃないんですか!」
「ジンジャーエール!違いますかな?」
なんて、
セリフも
いちいちおかしい(笑)
最初は非協力的な人もいるんだけど
話し合いがヒートアップしてゆくにつれて
みんなが少しずつ溶け合っていくのがいい。
後半に出てくる
怒涛のトヨエツタイム*3は
観ててスカッとすること
間違いなしです!
「自分だったら
このキャラに近いかな?」
そんなことを考えながら
観てみるのもおもしろいかも。
それはそうと
ほしいなぁ…
【今日の知ってる人】
陪審員8号は
『おもひでぽろぽろ』で
ナナ子姉さんをやってた
『耳をすませば』でも
雫のお姉ちゃん
やってたよ!
▼"12"といえばこの作品
zuzz.hatenablog.com
▼私が楽天市場で買ったもの載せてます!
*1:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。今なお音楽史に燦然と輝くオーストリアの偉大な音楽家。音楽を習う人間なら避けて通れない最重要人物であり、そうでない人間であっても文明社会に生きている限りは彼の音楽(認識するしないに関わらず)をまったく耳にせず生涯を終えることはおそらくないだろう。幼い頃から神童と謳われ、教育熱心な父の導きで各地を旅して作曲と演奏の技術に磨きをかけていた。その後の活躍はご存じの通り。作曲数およそ900曲以上と言われる音楽の神様。
上品で華麗な曲の陰に”みてくれの馬鹿娘”や”俺の尻をなめろ”(内輪の集まりで作ったとされている。どんな集まりや!)などのロックな曲が存在することも、ますます彼を孤高の人たらしめている。
モーツァルト…
たしかに天才だが、
変態です。(←彼自身がそう言っている)
▼私のお気に入りは”バター付きパン(Das Butterbrot)”!
バターを塗る様子が表現されててかわいい♪
*2:
モーツァルト:ピアノ・ソナタ全集 [ イングリット・ヘブラー ]
- 価格: 3435 円
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*3:トヨエツ、つまり豊川悦司演じる陪審員11号が巧みな話術で理路整然と話し合いを進行させてゆき、みんなの意見をひるがえしてゆくシーン。それまでは話し合いに参加すらしていなかったにも関わらず、後半になって大活躍!という展開が『スラムダンク』の山王戦のときの流川を彷彿とさせた。まさにトヨエツ無双と言っていい場面。
*4:何でも書き記しておく几帳面な彼女の持ち物。事件のことだけでなく実にさまざまなことが記録されており、作中でも大活躍だった。