「いろんな人から打ち明け話をされるって?」
「ものすごい秘密をね。ときどきだけど」
『グランチェスター』
"Grantchester"
ジェームズ・ノートン, ロブソン・グリーン,
モーヴェン・クリスティ
1950年代のイギリスで、
牧師の青年が
迷える魂を
光の元へ導いたり
村で起きる事件を
解決に導いたりするお話。
無料お試し期間につられて
加入したU-NEXT。
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せっかくだからとおもしろそうな作品を
片っぱしから
マイリストに入れまくりました。
このドラマはそのひとつ。
原作はジェームス・ランシーの小説。
残念ながら日本語版は発売されてないけど。
しかもシーズン3まで放映されてるのに
日本版DVDも出てないのよね…ちぇっ。
さて。
聖職者だけど、
シドニー・チェンバース牧師は
おカタい人じゃあないんですよ。
ウィスキーも飲むし、
タバコも吸うし、
ジャズも好きだし、
女友達と水辺で
はしゃいだりもする、
フツーの若者なんです。
それにしても
この牧師という職業、
ホントに便利。
警察官より警戒されないから
聞き込みもカンタン。
みんなスッキリしたいから
なんでも話してくれちゃう。
(というより向こうから話しに来る)
神を信じない仕事人間
ジョーディ・キーティング刑事は
最初シドニーが駆け込んで来た時は
やれやれ…てなカンジだったんだけど、
1話目からもう一緒に遊ぶ仲に(笑)
なんだかんだでいいオジさん。
こんなシーンもありました。
牧師「第八戒*1を破ってしまった…」
刑事「ん?何を禁じた教えだ?」
牧師「(あきれ顔でふところから手帳を出す)」
刑事「でかした!」
牧師が
被害者の遺留品を拝借!
天罰が下りそう…(笑)
でもなかなかいいコンビ☆
ひらめきのヒントをくれるのは
無邪気でしっかり者の
女友達アマンダ、
気弱で繊細だけど優しい
副牧師のレナード、
不愛想で口うるさいけど面倒見のいい
お手伝いさんのマグワイア夫人。
賢い番犬ディケンズも
シドニーの良き相棒です。
悩み、妬み、恨み、
憎しみ、怒り、望み…
のどかな田舎で
起こる事件に
誰しも心に
何かを秘めて
生きているんだな、
と観るたび思う。
シドニーも実は
戦争で仲間を失った
心の傷が癒えぬまま、
お酒の力に頼って日々を送っている。
彼自身も迷える子羊の一人なんです。
自分に弱さや悩みが
あるからこそ、
誰かの苦しみがわかる。
その苦しみに
寄り添ってあげられる。
ただお気楽な気持ちで事件に
首を突っ込んでいるわけじゃない。
人助けをすることによって
また彼も
救われているんだね。
そういうところがこのドラマに
深みを与えているんだと思います。
もう一つ動画貼っとこう。
グランチェスターの世界。
事件の後には牧師の本業、
お説教も聞かせてくれます。
ためになることもしばしば。
ミステリーと
気づきの言葉、
二度おいしいドラマです。
▼英語版しかない!残念…
zuzz.hatenablog.comzuzz.hatenablog.com
*1:「盗んではならない」という教え。