前に"Incomplete"という曲とともに
ご紹介したSISQOさん。
彼は
ドゥルー・ヒルという
R&Bグループの
リードヴォーカルであります。
高校時代、
"息を飲む美しいハーモニー"
の謳い文句に乗せられて買った
デビューアルバム。
私はR&B愛好家なものの、
その好みはバラード寄りだったために
一曲目(インタールード)を一聴してすぐ
「うわーストリート寄りかぁ…」と
おおいに落胆したのでした。
あとの数曲も聴く気になれなくて
梅酒のようにさらりと*1流しちゃったりして。
しかし!
しかしですよ!
この曲が流れを
変えてくれたのであります!
"All Alone"
おまえがそばにいないのなら
孤独でいた方がましさって曲。
このパートごとに
歌い継いでいく
最初の流れがたまらん…
な~んだ!
ワルそうだけど、
気のいい奴らじゃん!
ここから
このあんちゃん達の印象が
ガラッと変わりましたね。
実力主義のこの業界、
売れる曲歌えて
愛される曲作れりゃ百人力。
みんな作曲も演奏もできるから、
アルバム制作にも積極的に関われる。
カンフー好きなシスコの趣味が反映された
やたら中華テイストな
デビューアルバムのジャケットからも
「俺たちゃお仕着せのアーティストじゃねえぞ」
ってメッセージが伝わってくるようだ。
べつに
"息を飲む美しいハーモニー"*2
とは思わない。
でも不思議だな。
聴けば聴くほど
なんか、沁みるんだな。
それじゃお気に入りを
どんどん紹介してくね。
"Never Make A Promise"
俺は守れない約束はしない!と豪語する曲。
男たるもの、
常に
こうあってほしいですな…
"Share My World"
互いの世界を分かち合える存在。
そう思える相手がとうとう現れた…という曲。
キース・スウェット先生*3が
作曲とコーラスで手を貸しています。
かと思えばこんなのもあります。
"In My Bed"
パートナーがベッドでついうっかり
他の男の名を呼んだことにより
不貞が発覚するという
なんともストーリー性に
満ち満ちたおそろしい曲(笑)
▼心して聴け!これが90年代の”寝取られソング”だ!
次はセカンドアルバムから。
"Nowhere Without You"
1分ちょっとのインタールードなんだけど、
"Tell Me" "In My Bed"
"Never Make A Promise" "5 Steps"
"April Shower" "So Special"
と、歌詞に代表作のタイトルが入っていて
なんとも粋かつ
熱い意気込みを
感じさせる一曲。
"One Good Reason"
パートナーの心変わりに
やり場のない怒りと悲しみを
ぶつける一曲。
シスコが吠えてます。
"I'll Be The One"
耳に心地よい打ち込みドラムに
前作より洗練されたコーラス。
R&Bの楽曲には
頻繁に見受けられる
傷ついた女を癒すべく
力強く手を差し伸べる俺、
といったカンジの曲(笑)
"These Are The Times"
ハープの音が不可思議に舞う、
なんともクセになるサウンド。
俺達には
この瞬間がすべてさ
と恋の喜びを歌う曲。
▼二番のサビからの"I know~♪"のコーラスと
終盤の盛り上がりが特に好き。
アルバム
▼デビューアルバム
▼セカンドアルバム
【おまけ】
"Love's Train"
この曲も大好きなんだけど、
カバーだったのね!
新体操のリボン*4のごとく
変幻自在にうねる
シスコの表現力に
感嘆を禁じ得ない…
▼キース・スウェットがコーラスで参加。
先生のあの声、すぐわかるな…(笑)
原曲は
CON FUNK SHUNという
R&B/ファンクバンドのもの。
ゆっくり踊れるディスコソングです。
[rakuten:book:16166704:detail]
*1:わかる人にはわかるネタ。
*2:▼それはやっぱTAKE 6でしょ!
*3:Keith Sweat。歌って作れてプロデュースもできちゃうベイビーフェイス先生(Babyface)みたいなおじさん。大衆受けということで見るとベビ先生の方に軍配が上がるけれど、なかなかいい曲書くんです。歌手として見ると山下達郎のような鼻にかかった粘り系ボイスは聴く者を選ぶとは思うが、ま、聴いてみてあげてくださいまし。
▼ニュージャックスウィング時代の代表作"Make It Last Forever"
▼キース先生の回
zuzz.hatenablog.com
*4:▼参考画像(笑)