「つまりこういうことなんだ。
一見、無関係な出来事を
推理でつなぎ合わせていく。
そうすると、ある結論に達する」
『シャーロック・
ホームズの冒険』
"The Adventures of
Sherlock Holmes"
ジェレミー・ブレット, デイビッド・バーク,
エドワード・ハードウィック
19世紀の英国。
ベイカー街にお住まいの
変人私立探偵ホームズが
その親友であり助手の
ワトソン先生と
難事件の数々を
あざやかに解決する
本格推理ドラマ。
もはや説明は不要ですね。
原作は
推理小説です。
ホームズといったら、
私はやっぱり
えねーちけー(仮名)時代の
ジェレミー・ブレット版
なんだよなぁ…
▼なつかしいOPテーマ
※下にサントラアルバム紹介してます!
吹替えは
でしたね。
記念すべき第一話目、
仕事で数日出かけていたワトソンが、
腹ぺこで下宿先へ帰って来ます。
同居人のホームズの部屋をのぞくと
どうも様子がおかしい。
なんとヤクを
打っていたのでありました。
いつか死ぬぞと忠告するワトソンに、
ホームズは言います。
「僕の心が停滞することを嫌うのだ。
だから常に事件を待ち望んでいる。
暗号を解読し、
複雑な謎を解き明かしていれば、
精神状態を保てるし、
人工的な刺激剤などはいらなくなる。
平穏な日々は憎むべきものでしかない。
僕には刺激が必要だ。
だからこそこの仕事を思いつき、始めたのだ」
事件がなくて
つまんないから
ヤクやっちゃったってか…
どうしようもないな、
この人!
初登場は体育座りだし…(笑)
「あぁ…悲しいねぇ…
僕が出て行くほどの
独創的な事件は皆無だもんね。
たまに依頼があると子猫を探せとか、
若い女性の身の上相談まで来るんだからね」
「ホームズ、どうしたんだ。
君は自分が気に食わんと憂鬱症になるんだから」
平穏な日々(笑)が続くと
こんなふうにイジケ虫になるけど、
ひとたび事件が起こると
ウッキウキ!
時におちゃめな一面も見せてくれる
かわいいホームズ氏*4なのです。
頭脳明晰、
冷静沈着、
紳士的、
ヴァイオリンをたしなみ、
ボクシングもできる。
こりゃ人気も出るわ…
ヤク中だけどさ。
ま、その活躍は
ワトソン先生の
献身的なサポートがあればこそ!
ほんと、頼りになる
いい相棒ですよ。
あ、あとホームズの兄上
マイクロフト*5もおもしろい人!
”ギリシャ語通訳”や
弟も顔負けの推理力を披露。
宿敵モリアーティ教授*7との
頭脳と頭脳の駆け引きや
お得意の変装術を駆使した捜査も
ハラハラドキドキします。
あ、女性についてはさすがのホームズも
つかみきれない部分があるみたい。
「女性の動機たるや、
まったくもって不可解だから
推理の立てようもない始末だ。
実に些細な行動に重大な意味があるかと思うと、
大騒ぎの原因がなんと
ヘアピン一本だけだったという場合もある」
だって。
これにはワトソンも大ウケしていた。
いやぁ…
女という生き物は
百年やそこらじゃ
変わらないのだな(笑)*8
知的で洗練された、
ちょっぴり
スリリングな謎解き。
帽子にステッキで行き交う人々、
蹄の音を響かせて走る馬車、
広大な敷地に城のごとくそびえる大邸宅…
紳士淑女の諸君、
稀代の名探偵に会いに
19世紀の英国へ小旅行と
洒落込んでみては?
【おまけ 1】
なんとロンドンには
ホームズにちなんだ
こんなお店があるのだそう!
▼1階はパブ、2階はレストランですって!
高校時代の修学旅行、
行先はロンドンだったんです。
そのときこの店があったかは知らないけど
あったらぜったい行きたかった。
名乗るなら、
行かなきゃ
話になりませんぞ(泣)!!
【おまけ 2】
ホームズとワトソンが
気晴らしにと
聴きにゆくシーンがあります。
探したらサラサーテ本人の演奏による
”ツィゴイネルワイゼン”が出てきました。
この頃、
生きていたんだねぇ…
▼超絶技巧!1904年、60歳(この4年後に死去)時の音源。
アルバム
サラサーテの演奏による音源は
上の2曲のほか4曲収録
【おまけ 3】
ロバート・ダウニー・Jr.版の
ホームズ映画もあったね。
なおジュード・ロウは
若かりし頃、
映画より先に
このジェレミー版ドラマに
出演しております!
サントラ
▼もしやと思って探したらあった!
原作本
▼訳者オススメの順番だそうです
▼買ったもの載せてます!
こちらもどうぞ
*1:医師であり、サーの称号をいただいた大英帝国の偉大な作家である。本人は歴史小説の執筆に心血を注いでいたものの、シャーロック・ホームズシリーズが大衆の熱狂的な支持を得たがために、半ばうんざりしながらこの作品を世に送り出していたらしい。ちなみに同じく大英帝国の誇るミステリ界の大御所アガサ・クリスティーもまた、あまりにも大人気になってしまった名探偵ポアロを疎ましく感じていたという。そしてその結果どちらも…いやはや人生とは皮肉なもんですなァ…
*2:『太陽にほえろ!』では落としの山さんを、『耳をすませば』でバロンの声を演じておられました。
*3:一族に芸能人が多いことで知られ、自らも子役として早くから芸能界へ。津川雅彦は弟、南田洋子は奥さん(このドラマで1話分だけ声当ててます)ですね。
▼参考映像:なにこれ…ちょっと観たい(笑)
▼後日、気になって観ちゃいました(笑)
zuzz.hatenablog.com
*4:シーズン1の第7話”青い紅玉”では彼の貴重な寝起き姿が拝めます。いつもビシッときめて完璧なホームズがヨレヨレの寝間着にぐしゃぐしゃの髪型!ふふってなります。
*5:シャーロックより探偵の資質がある(なんせ弟が自分より上だと認めている)。官庁職員だが、実は政府のために暗躍している偉大な兄上である。
*6:ホームズに代わってワトソン先生と探偵しちゃいます!別名”おじいちゃんおばあちゃん大活躍”回(笑)興味のある方はぜひ!
▼ここに入れたいくらいのお話だった(笑)
*7:ずば抜けた知能を持つ悪名高い人物。自ら手を汚すことなく手下を使って悪をなす、極めて狡猾なスタイルを貫いており、ロンドンで起こった犯罪の半分、未解決の事件の大部分は彼が関わっていると評されるほど。
*9:シャーロック・ホームズマニアのこと。ちなみに私はシャーロキアンではありません。
*10:スペイン生まれのバスク人作曲家であり天才ヴァイオリニスト。ちなみに彼の名は正式にはパブロ・マルティン・メリトン・デ・サラサーテ・イ・ナバスクエスと言うそうな…長っっ!なお彼、モテモテだったそうな。