「最初の捜査は水族館の見学みたいなもんだ。
歩き回って、いろんな魚を観て、
そこで何が起きているか確認する」
『私立探偵
ストライク』
"C.B. STRIKE"
トム・バーク, ホリディ・グレンジャー,
キリアン・スコット, ベン・クロンプトン
2017
義足の探偵
コーモランが
地道に足で
捜査するお話。
▼今はまだ動画配信のみみたい
※私はAmazonプライムで観ました!
原作はロバート・ガルブレイス。
ハリー・ポッターシリーズでおなじみの
J.K.ローリングの別名*1であります。
実は私、
ハリポタはずいぶん前に
棄権したままなのだ。
原作版は新刊が出るたびに
おさらいのために前作を読み返すのが
めんどくさくてリタイア*2。
映画版はしもべ妖精の容貌が
受け付けなくてリタイア*3。
▼問題の『ハリー・ポッターと秘密の部屋』*4。
おのれ…しもべ妖精め!
そんなわけで
この作品はどうかしら…なんて
こわごわだったんだけど、
いやぁ…
おもしろかった!
主人公は
コーモラン・ストライク。
プロフィールがすごい。
父親は殿堂入りした
大物ロックスターの
ジョニー・ロークビー。
母親は
モデルでグルーピーの
レダ・ストライク。
彼は”うっかりできた子”だったため、
父と交流を持たないまま
母の元で育ちます。
兄弟はというとこれも複雑で、
父側には異母弟アルが、
母側には異父妹ルーシーがいます。
オックスフォード大中退。
イギリス軍に
入隊したものの、
アフガニスタンで負傷し
片足が義足に。
自らの経験を活かして
探偵事務所を
開くことにしたのでありました。
▼ワーナーの公式より。冒頭5分だけ観られるよ!
義足のコーモランは
階段をのぼるにもにもひと苦労。
その古傷が疼くこともあって、
鎮痛薬が手離せない。
追いかけっこになると
毎回必ず逃しちゃうから
「クソッ…!」って
足を引きずりながらものすごく
くやしそうにしててね…
その姿を観てるこっちとしては
「ちくしょう…!
俺があっちに駆けつけてやれたら…!」
となってしまう。
だけど
カンはいいし、
コネもある。
けっして愛嬌があるタイプ
とは言えないものの、
安全衛生庁の職員を名乗って
目的地にスルリと潜り込んだり、
なじみ*5にお使いを頼んだり、
サクサク情報収集をしてゆく。
しかも
”ロックスターの息子”として
すでに有名なので
一般人お断りの場所も
ほとんど顔パス!
彼の秘書ロビンも
自分で考えて動ける
有能な娘さんだから
安心して観ていられます。
第1章”カッコーの呼び声”
前編・中編・後編
第2章”カイコの紡ぐ嘘”
前編・後編
第3章”悪しき者たち”
前編・後編
とまあ
7つに分割されてるんだけど、
それぞれたっぷり
50分超えてるもんだから、
映画に匹敵する観ごたえ。
ハリポタを読むときみたいに
ゆっくり時間をとって
いっきに楽しんでください!
※第2話”カイコの紡ぐ嘘”には
凄たらしい遺体が出てくるのでご注意を!
それにしても
ビルの一室に
事務所兼自宅を
構える探偵って憧れるなぁ…
▼原作本
【今日の知ってる人】
主人公コーモランを演じた
トム・バークのお父さんは
英国の俳優
デヴィッド・バーク。
その昔えねーちけー(仮名)で放送された
ジェイミー・ブレット版(またはグラナダ版)
『シャーロック
・ホームズの冒険』の
初代ワトソン先生です!
▼ホームズ回。
知的でありながら子供っぽいホームズと
親切で陽気なワトソン先生はいいコンビ。
ホームズのドラマは
1984年から放映され
大変な人気を博したものの、
デヴィッドはわずか二年後、
シーズン2を最後に
自ら代役を推薦して降板します。
理由は”家族との時間を大切にしたい”。
息子トムの存在があったからでした。
なんせ
デヴィッドは
1934年生まれ、
トムは
1981年生まれ!!
こんなに歳が離れてるし、
当時はかわいい盛りだもん、
そりゃ降板するよね…
そしてすくすく育ったトム少年は
父と同じ俳優の道を
目指すことにしたのでした。
お父さんは現在84歳。
写真を探したらおどけた表情で
息子に抱きついている姿が。
ほほえましい…
長生きしてね、
ワトソン先生!
【おまけ】
”カイコの紡ぐ嘘”の
エンディングで
流れてた曲がなんだか
ドラマチックでそれでいて
もの悲しく印象的だったので
気になって調べてみた。
The Shortwave Set
"Yesterdays To come"
イギリスの
男性2名、女性1名からなる
オルタナティヴバンドですって。
これってもしや…!と思って
アルバムをざっと聴いて確信した。
"Glitches N Bugs"
"Sun Machine"
"Harmonia"
この人たち
しまむらで
かかってる系だ…!
▼どういう曲かはこちらで…
アルバム
▼ハリポタもっかい読んでみるかな…

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*1:別ジャンルの執筆にペンネームを変えるのはよくあることです。あのアガサ・クリスティーもメアリー・ウエストマコットの名で恋愛小説を書いてました。
*2:『ONEPIECE』『NARUTO』『HUNTER×HUNTER』などジャンプのマンガもこれが理由でリタイアしまくっている。ていうか登場人物が多すぎだろう!!とても覚えきれんぞ!!
*3:ロドブザリンこと『ロード・オブ・ザ・リング』映画版でも同じくゴラムの容貌がダメでリタイア…