「いいか?
怪獣にはいろんなものが詰まってるんだよ。
特撮技術、緻密な造形、そして重厚な人間ドラマ。
今はまだ幼稚なものってなってるけど、
大人が認める時代がいつか必ず来る!」
『怪獣倶楽部
~空想特撮青春記~』
本郷奏多, 塚地無我, 加藤諒, 柄本時生, 横浜流星,
山口翔悟, 今川碧海, 馬場ふみか, あの
2017/住田崇,青山貴洋
1970年代の日本。
これは
怪獣の研究に
情熱を燃やす
オタク達若人達の
物語である!!!
実は私、
特撮系は
門外漢。
宇宙とか怪獣とか未来とかね…
興味ないのよ。
でもこれは
おもしろかった!
【ウルトラマンシリーズ】
特撮モノといったら
真っ先に挙げられる作品。
1966年に放映されるや、
「うわァ…!すごいや、ウルトラマン!」
ってなカンジに、
遠い星からやってきた新しいヒーローは、
少年たちに熱狂的に迎えられたのであった。
【怪獣倶楽部
メンバー】
22歳/大学生であり主人公
リョウタ(本郷奏多)
「怪獣倶楽部の活動は、
生半可な気持ちじゃ駄目なんだ。
ユリコさんにはっきり言おう」
年齢・職業不詳の怪獣倶楽部編集長
キャップ(塚地無我)
「よし、今夜は缶詰だ。
全員で力を合わせて明日の朝、
西の空に明けの明星が輝く頃までに
必ず仕上げるぞ!
マグマライザー*2、発進!」
33歳/雑誌ライター
ジョー(柄本時生)
「おい。リョウタ、これ…
パンドンに似てないか!?」
17歳/高校生
カツオ(横浜流星)
「もしも…もしもですよ?
ウルトラマンが敗北した後
ゼットンとゾフィーが戦っていたとしたら
どちらが勝っていたと思いますか?」
22歳/大学生
シンゴ(矢野聖人)
「ウルトラシリーズを育てたアイデアマン、
娯楽活劇の得意な飯島監督が
初めてセブンを手掛けた回です」
24歳/芸大生
ユウスケ(加藤諒)
「あーデザインで言ってみれば、
セブンの宇宙人は奇抜なものが多いのに
ガッツ星人の回から宇宙人のフォルムが
徐々に変化したような気がするんですよね」
33歳/サラリーマン
ニシ(山口翔悟)
「俺も…1ページぐらいなら増やせるさ。
それも、水増しと言われないような
最高の1ページをな!」
ウルトラマンシリーズを
こよなく愛する
怪獣倶楽部の面々は、
定期的に喫茶ツネに集っては
同人誌の編集会議にいそしんでいる。
「今回の怪獣倶楽部の特集は、
『ウルトラセブン』第8話”狙われた街”*3
について徹底的に研究してみようと思う」
とキャップがテーマを発表。
続いて
「それじゃ各々、脳内上映してみようか」
と、ジョー。
えっ?
脳内上映?
目を閉じるメンバーたち。
そこへウルトラマンの主題歌が流れ、
ナレーションが重なる。
まだビデオやDVDといった
記録メディアがない時代、
彼らはかつてテレビで観た
記憶だけを手がかりに
議論を深めていたのです。
脳内上映しつつ
激論を交わし合う…
おもしろすぎる!
さて。
主人公リョウタには
秘密がある。
それは怪獣倶楽部のみんなに
人生初のガールフレンド
ユリコ*4の存在を
知られたくないということ。
そしてユリコにもまた
特撮好きだということ、
ひいては
怪獣倶楽部の一員だということを
知られたくないということ。
女にうつつを抜かすような
軟派な人間だと思われたくない!
子供じみた趣味を持つ人間だと
幻滅されて嫌われたくない!
てな具合に毎回
仲間と彼女の間で
ムダに揺れる
リョウタなのであった(笑)
■□■□■□■□■□■
円谷プロ全面協力
というだけあって、
ファンにはたまらない演出が。
なんと怪獣が
リョウタや
メンバーの
かたわらにくっついて
励ましてくれるのだ(笑)
第1話 メトロン星人
第2話 ガッツ星人
第3話 ゼットン
第4話 ゴース星人
バルタン星人
最初「うげっ!」となるのに
だんだんかわいく思えてくる…★
それから
「ごはんよー!」
「いま録音してるから!!!」
っていう”家で録音あるある”*5や
夕日に仲間たちの姿が浮かぶシーンなど
笑いどころも随所に(笑)
怪獣倶楽部の会話から漏れ聞こえる
”暗殺計画”や”史上最大の侵略”の
ただならぬワードに反応して
過激派組織か!と震える
喫茶店のマスターにも笑いました。
特撮系なんて
なにがなにやら
全然わからん!
て人も大丈夫!
何かに
時間を忘れて
夢中になれるって、
いいことだね。
あ、そうそう!
最終回で
〇〇隊員が出てきますぞ!!!
【おまけ 1】
OP曲とED曲がアニソン風味。
非常に勢いがありました。
"Recollections"
- 価格: 2062 円
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トラフィックライト。
"GEEKDOM"
[rakuten:book:18601847:detail]
【おまけ 2】
70年代ということで、
居酒屋のシーンにて
流れていました。
あらためて聴くと
いい曲だなぁ…
▼1973年、せつない歌詞と旋律でバカ売れした代表作である!
- 価格: 2941 円
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*1:マニアがいるWikipediaの項目はとにかく長い!ちなみに『アンパンマン』もすごいよ。なにせバタコさんのピッチングセンスにまでふれているマニアックぶり。ぜひご覧あれ。
*2:マグマライザーとは、『ウルトラセブン』に登場する地球防衛軍ウルトラ警備隊の地底戦車である!
*3:ウルトラセブンとメトロン星人がちゃぶ台を挟んで話し合うという独特な演出で後世まで語られる作品←本編テロップより
*4:可憐な大学生。非常に懐の大きい娘さん。フツーあそこまで彼氏にないがしろにされたら怪獣化してもおかしくないはず…
*5:せっかく貴重な記録資料を持ってきたのに、ニシさんに「こういう時はジャックを使えばいいんですよ」と指摘されるシンゴなのであった。
*6:漢字表記は”南高節”だが、”なんこうぶし”と読まれるために平仮名表記にしたとの説がある。なんこうぶし(笑)!