『オリエント急行殺人事件』の
シドニー・ルメット初監督作品
『十二人の怒れる男』
"12 Angry Men"
ヘンリー・フォンダ, リー・J・コッブ,
マーティン・バルサム, E・G・マーシャル
1954
殺人の嫌疑を
かけられた少年を
有罪にするか
無罪にするか…
陪審員として集められた
12人の男たちが
熱い議論を交わすお話。
判決は陪審員12人全員の一致が条件。
男たちは部屋に通され、
そこで意見を固めることになります。
最初の決で”有罪”に11人が挙手。
ただひとり
”無罪”を主張したのが
陪審員8番の男。
詰め寄るみんなに8番は
話し合いをしたいと言います。
そう簡単に決められない。
話し合いもなしに
僕が手を挙げたら少年は死刑になる。と。
しぶしぶ再び席に着く男たち。
そして話し合いが始まるのですが…
年齢が違う、
職業が違う、
育ってきた環境も違う。
正義感の塊だったり、
事なかれ主義だったり、
めんどくさがりだったり、
優柔不断だったり、
偏狭だったり。
性格もさまざま。
12人いれば
12通りの
考え方がある。
暑い日なのに扇風機も壊れていることで
不快指数も上がり、
話し合いはなかなかまとまらない。
そんな中、
”無罪”に投じたのが
陪審員9番のおじいちゃん。
8番が証言の穴を突くと、
おじいちゃんも持ち前の洞察力で
証言の矛盾を指摘するの。
ここからががぜん
おもしろくなって
くるんです!!
二人の理路整然とした説明に
みんなが徐々に動かされてゆくわけ。
そしてオセロが
裏返るように
事件の見方が
変わってゆきます。
議論の場を
ただただ撮っているだけなのに、
観ている自分もまるで
部屋の中の一員になったみたいに
どんどん引き込まれていく。
モノクロ映画だからって
観ないのはもったいない!
こそ逃したものの
未だにリメイクや
パロディ*1、
ミュージカル上演の絶えない
不朽の名作です。
ぜひご覧あれ!!!
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*1:▼三谷幸喜の『12人の優しい日本人』もそうです。