「職人の”職”いう字に耳の字が入ってるのは、
師匠や先輩の教えをよう聞きわきまえるいう意味や」
…て、棟梁が言うてはった。
細部までわきまえ、注意深う仕事をする人間。
それが職人や、と。
『京都人の
密かな愉しみ
BLUE 修業中』
「送る夏」「祝う春」「祗園さんの来はる夏」
林遣都,趣里,矢本悠馬,毎熊克哉,相楽樹,吉岡里帆,
石橋蓮司,甲本雅裕,岡田浩暉,江波杏子,本田博太郎,
高岡早紀,秋山菜津子,団時朗
2017
京都で
修業の日々を送る
見習いたちの
群像劇です。
このドラマは先に放映されていた
『京都人の密かな愉しみ』の
2ndシーズンにあたるんだけど、
登場人物にさほど関連性がないので
単体でも観られます。
▼常盤貴子が出てくる1stシーズン
www.youtube.com
高校時代の同級生である
5人の男女が主役です。
■□■□■□■
★造園業者 植美
庭師見習い
若林ケント幸太郎(林遣都)
「堪忍です!」
苔マニア。
師匠からは植物の特性を考えながら
俯瞰的な視点で仕事することを教わる。
作庭家 15代目
美山清兵衛(石橋蓮司)
「想像力を働かさんかい!」
知る人ぞ知る庭師。
梅にかけては右に出るものなしの人物。
静かに諭すかと思えば、
いきなり大爆発するヒヤヒヤなお師匠(笑)
★御室焼窯元 羊山窯
陶芸家見習い
宮坂釉子(相楽樹/吉岡里帆)*1
「完全におんなじ形の茶碗を、
手ェで作ることに意味があるんですか?
それほど正確性が重要やったら、
機械で作った方がよっぽど能率的やないですか!」
個性を生かした物を作りたいが、
父であり師匠の羊山と方向性が合わず
いつもぶつかり合っている。
陶芸家
宮坂羊山(本田博太郎)
「文句言うんやったら腕、上げてからにせいっ!」
京焼の第一人者と言われるだけあって
頑固で気難しい人物。
娘であり弟子でもある釉子には
ことさら厳しい。
でも家では意外とおちゃめ(笑)
★京野菜農家
農家見習い
松陰鋭二(毎熊克哉)
「なるほど。勉強になります」
口数少ないが頼りになる青年。
山岳部で慣らした山男で山菜取りの名人。
タエから京野菜の育て方を学ぶ。
松陰タエ(江波杏子)
「大根焚きは、ウチら農家が
仕事始めの無事を祈る祭事でもあんねやわ」
料理人からも信頼が厚い野菜作りの名人。
★料亭 萩坂
板前見習い
松原甚(矢本悠馬)
「あ、鮎の旬ももうすぐ終いで…
産卵期前やから、
今が一番 脂が乗ってる思いまし、て…」
お調子者な老舗漬物屋の次男坊。
食道楽の祖父の薫陶を受けて
京都中の名店を食べ尽くしており
食のセンスは抜群。
板長*2
伊原兆治(岡田浩暉)
「ほんまにお前は…舌だけは達者やけど、
肝心の腕がついてきよらへん。
さっさと仕込みにかからんかい!」
京都一厳しい板前頭。
鬼の師匠だが、なんだかんだで
甚のセンスには一目置いている。
★玉井パン
パン職人見習い
上町葉菜(趣里)
「親方みたいにきっちり王道行ってはる
パン職人の弟子が、
けったいなことばっかり考える女で」
パンオタク。
染物屋を継いでほしかった父親の
反対を押し切ってパン作りの道へ。
パン職人
玉井利夫(甲本雅裕)
「この子かなわんねん。
妙なパンばっかり焼きよる」
気弱だが腕は一流。
客に愛されるパンを作っている。
”半人前は
何やかやと、つらい。”
怒られて、情けなくて、
弱音を吐きたくなることもある。
料理上手な幸太郎の母
志保(秋山菜津子)が営むバー
Forest Downは
グチを言ったり、
悩みを聞いたりの
5人のたまり場。
飲んで笑って、
ここでスッキリして帰っていくのだ。
■□■□■□■
このドラマを観て、
初めて知ったことがある。
それは
京都人が
パン好きだということ。
パンの個人消費量が日本一なんだとか。
職人が多いからか
手軽でささっと食べられるパンが
重宝がられるらしい。
パンと言えば
玉井パンの二人が
かわいい(笑)
「親方!」
「はっ、はい!」
「もっと毅然としといてください!
玉井さんは、うちが京都で
いちばん尊敬するパン職人なんですから!」
「うん、わかった!」
な~んか、パンみたいに
ほっこりするコンビなんです♪
■□■□■□■
それはそうと
この作品、
ひとくちにドラマとは
言えないのだ。
というのも、
合間にドキュメンタリー映像が
挟み込まれるからなのです。
本物の人々の今の映像が
ドラマに深みを与えているわけ。
それだけに実在の職人の言葉は響く。
見習いの仕事は
その名の通り
”見て習う”こと。
先輩や親方の仕事を
見て覚えることだ。
”どんな師匠に巡り会うかが
職人の人生をほぼ決めてしまう。
名声で選ぶか、技量で選ぶか、
はたまた人柄や性格で選ぶか”
ブログのタイトルに入れた
”出会いもん”とは、
相性のいい食材同士のこと。
師匠、友だち、
恋人、伴侶。
人との縁でも
出会いもんが
あるといいよね。
■□■□■□■
五山送り火の話、よかったな。
京都の有名な盆行事。
故人の戒名や願い事などを書いた
五つの山で燃やすというもの。*4
道を整備し、消火機材と薪を山に運ぶ。
始めから終わりまで
大勢の人で作り上げていく行事だ。
午後八時。
最初の山の点火の場面で、
あの火でできた大文字は
こんなに苦労をして
作っていたのかと
鳥肌が立った。
そして
挟み込まれた寺の映像の中でも、
おびただしい数の行灯の灯りに
胸が震えました。
墓参りの人々のために置かれたそれは
夜の闇をやさしく照らす幻想的な色で。
日本人に生まれてよかったと思える、
心洗われる風景でした。
移り変わる
京都の景色と
青い青い
彼らの成長を
観てやってください。
▼注意書きもこのようにはんなりでかわゆい♥
このドラマはフィクションどす
実在する京都人とは関係おへん
おおきに
全巻セット
京都人の密かな愉しみ Blue 修業中 DVD全4巻セット | ||||
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▼続編の記事も書きました!
【おまけ 1】
ドラマの途中にある
京都の料理研究家大原千鶴先生の
『あっさりだけやあらしません』
のコーナーに出てきた
サンドイッチの
えらい
おいしそうなこと!
特に
二度付け衣のぶ厚~い
ビーフカツレツに
濃ゆいソースをたらして
分厚いトーストで挟んだ
ビフカツサンド!!
▼大原先生といえば、『あてなよる』。
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【おまけ 2】
毎回いいカンジで流れる
エンディングテーマ。
つい母とモノマネしてしまう(笑)
JUON
”北山杉”
調べたらえねーちけー(仮名)のために歌った
カバー曲らしく、音源がなかった…
原曲はフォークソング。
うめまつり
というグループです。
こっちもちょこっと聴いてみたけどよかったよ。
▼買ったもの載せてます!
こんなんも
どうですやろ?