ドキュメンタリーは
おもしろい。
食いしんぼうなので、
食べ物がテーマだと
もうわくわくしちゃう。
今日は私の印象に残った
ドキュメンタリー番組を
ご紹介したいと思います。
●○●○●○●
『グランド・グルメ
ヨーロッパ食材紀行』
ヨーロッパ各地を
めぐり、
その土地に
ゆかりのある食材を
紹介する番組。
生産者を訪れて
裏話などを聞いたり、
生産地の歴史を紐解いたり、
食材を使った料理まで
教えてくれちゃいます。
昔ながらの製法を守り続ける人を
よくクローズアップしていたっけ。
たとえば…
《クラテッロ*1》
イタリア北部ポー川が流れる
パダノ平野では
霧に覆われる湿った気候を利用して
ハムの王様クラテッロが作られる。
豚のもも肉から余計な身を取り除き、
縛ってから塩をまぶして貯蔵庫へ。
数日寝かせ取り出してもみほぐし、
血抜きをし、
また塩をまぶして寝かせ、
豚の膀胱の皮で包んで縫い合わせ、
さらに網目状に縛って、
12~18ヶ月吊るして熟成させる。
…とまぁ、
さすが500年の歴史を持つ
高級食材とあって、
とんでもなく手間がかかるのだ。
うすぅく切って、
パンとワインといただくだけ。
ただそれだけで極上の味わいなんだって。
名産地で生まれ育った
彼がクラテッロを買うために通った店は
今でも残っております。
"Salsamenteria Baratta"
▼店名は出なかったが調度品や床のタイルから断定。
自家製クラテッロの
おいしさの秘密を教えてくれた
レストランも探したらありました。
"Al Cavallino Bianco"
ほかにも
フランスのフォアグラ、
ドイツのじゃがいも*2などなど、
魅惑の食材がいっぱいでした!
楽しみながら
知識が
身につくのって
うれしいな。
しかし
イギリスのうなぎの回だけは
ローストビーフとか
フィッシュ・アンド・チップスとか
ほかに取り上げるものがあっただろ!と
思わずツッコみたくなる
とんでもない見た目の料理*3ばかりが
紹介されて笑いました。
なんせうなぎ料理は本国イギリス人も
ジョークのネタにするほど(注釈を読んでね)。
この回はネットでもたびたび話題になって
神回認定されてるみたい(笑)
「イギリスに”料理”はない。
あるのは”食べ物”だけ」
私もイギリス行ったけど、
あの国の食べ物に関しては
正直コメントしようがない…
でもこの回はホントおもしろいよ!
Blu-rayが出てないのが
残念でならない。
再放送をみつけたら
ぜひご覧ください!
●○●○●○●
『中国の食文化』
キッコーマンが出してるDVDで
『世界の食文化』シリーズ
というのがあります。
日本、ヨーロッパ、中国と
3種類ありまして、
その中の
『中国の食文化』を
こないだ観ることができました。
北京、江南、広州、四川…と
章に分けられていて、
たいへん丁寧に作られているのに
感心してしまいました。
▼北京ダックの作り方、手間がかかってたな…
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強い火でザァッと炒める!
軽々と振られる中華鍋!
…てなカンジで、
中華料理って
豪快なイメージ*5があったんだけど
作る過程を知ってみると意外や意外、
繊細な料理なのだとわかってビックリ。
だからあんな深い味わいになるのね。
気候や地域がそれぞれの料理に
反映されていることを教えてくれた、
いいドキュメンタリーだった。
日本編とヨーロッパ編も
観てみたいなぁ…
▼映像じたいは古いから、作られたのは
1980年代くらいなのかな?
www.youtube.com
それにしても観てて
もちろん食欲もそそられたけど、
中国の調理器具に
興味がわいてしかたなかった。
中華鍋に中華包丁、
切株みたいなまな板、
それと炒めて混ぜてすくえて、
炒飯をパカーン!と盛れる
あの万能の中華風お玉*6…
「私も中華鍋を振るってみたい!」
と興奮して探してみたら…
ありました!
在宅時間が増える
今日このごろ、
おうちで中華料理屋さんごっこ
ってのもオツかも☆
[rakuten:japan-ds:11644050:detail]
▼高すぎ!
でもやっぱ木製だと本格中華ってカンジ!
▼これ、私も持ってます!安いけど丈夫!
ラーメンが50倍おいしく感じられます。
▼買ったもの載せてます!
www.kikkoman.co.jpご一緒にこちらも
めしあがれ…
*1:正しくは”クラテッロ・ディ・ジベッロ”。番組では”クラテルロ”と呼ばれていました。
*2:ご存じでした?ドイツ人ひとり当たりのじゃがいも年間消費量はなんと800個!”ポテトフリッターのサーモン・キャビア添え”がおいしそうだった…いつか食べてみたい!
*3:うなぎゼリーとうなぎパイ。安いうえに栄養価も高いため、何世紀も前から労働者たちの胃袋を支える食材となった歴史的経緯がある。しかし悲しいかな、ピクリとも食欲をそそられなかった。これをイギリスを代表する食材とするのはあまりにもかわいそうだと思ってしまいました。とはいえ笑えたので、ある意味屈指の回。
もっとイギリス料理を知りたい諸君はイギリス人による自国の伝統料理に関する下の記事を読んでいただきたい。
”英国の一般の子どもは、16歳までにこの料理を4160回食べることになる。”
”おいしく食べるコツは、目を閉じて、何も考えず、息を止めて食べることだ。”
などなど、英国人ならではのスパイシーな皮肉もたっぷり盛り込まれて実におもしろい。
なお、この中ではうなぎゼリーはウナギのゼリー寄せ、うなぎパイはパイ・アンド・マッシュとして紹介されている。
▼自国民がこう言ってるんだもんな(笑)
*5:ほんとにどうでもいいけど、OL時代に後輩とデタラメ中国語で部下に檄を飛ばしながら鍋を振るう料理人のモノマネやってたのを思い出した。
*6:鉄勺(ティエシャオ)っていうんですって。ちなみに一面に穴が空いてザルみたいになってる片手鍋は穴明(ザーレン)あるいは漏勺(ロウシャオ)っていうらいいよ。