真実を切り取る
ドキュメンタリーの世界。
大好きなんです、私。
▼前回のおさらい
zuzz.hatenablog.com
その世界をもっと味わいたくて、
とうとうAmazonプライムの
さすがは国営放送。
良質な作品が
ざくざくみつかってうれしい…
こりゃ長く楽しめそうです♪
その中から今回は
こちらの作品をご紹介しましょう。
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”私達は、人間と食べ物の本当の姿を見るために
食べ物の源流を訪ねる旅に出ることにしました。”
『人間は何を
食べてきたか
食のルーツ・5万キロの旅』*2
1985
▼DVDは圧巻の14時間46分!
そしてなぜかこの番組の大ファンである
ジブリの高畑勲・宮崎駿と番組制作者の座談会が
特典映像として収録されているのだ(笑)!
山が近い場所、海が近い場所。
気温が高い場所、気温が低い場所。
その土地に根差す
人々の暮らしに密着すると、
彼らを支える食卓が見えてくる。
例えば
乾燥チーズをお湯に溶かして飲む。
これは、羊の乳が出なくなる時期の
貴重な保存食として編み出された方法だ。
この乾燥チーズ、夏と冬の気温差にも耐え、
なんと10年経っても口にできるのだという…
タイの山岳地帯で米を守る
アカ族の新年の迎え方は独特だった。
なぜって
村の最後の一軒が稲刈りを終えると、
それが正月の合図になるからだ。
伝統の衣装に身を包み、
ついた餅を家族そろって食べる。
その餅が私たちの国と変わらぬ方法で
作られていて感動してしまった。
ドイツではおなじみの
ソーセージ作りを紹介していたけど、
吊るされたブタを解体するところから
放映していることに衝撃を受けた。
令和の時代じゃ考えられないが、
これこそが真実、
ドキュメンタリー
だよなと思った。
一頭のブタから作られたのは
50kgの精肉、
40kgのソーセージ、
20kgのベーコンとハム。
頭から足まで、どの部位も使う。
肉の加工は
おいしく食べるためではなく、
冬の間の糧とするため。
遠い昔、ご先祖様から
代々繋いできた知恵なのだ。
私、ソーセージって
そんなに食べてなかったんだけど
ひさしぶりに食べたくなりました。
▼これおいしそう…じゅるり。
炒め物は焦げ目がついてるのが好きなの、私。www.youtube.com
それはそうと、みなさんは
"醍醐味"の語源をご存じ?
仏典に乳製品に関する言葉が
乳・酪・生蘇・熟蘇・醍醐
と5つ記してあってね、
この中の”醍醐”というのが
チーズやヨーグルトを指すんですって。
これがおいしい味を表す言葉となり、
またそれが転じて私たちの使う
醍醐味になったそうな。
この番組で初めて知ることができました。
たった一つでも
新しい知識が増えてゆくことが
私にとってはこのうえない喜びなんだけど、
今回も多くを学ばせてもらった。
ごちそうさまでした!
【おまけ】
アカ族の暮らしの場面で、
女性たちの歌声が流れていたんです。
言葉はわからないけど、
なんだか惹かれちゃってね…
そういえば古今東西、
農業や酪農業をする民族は
歌を歌っているよね。
百姓の音楽としてこういう
民族音楽が紹介されていたんです。
これが朗らかだったり
神々しかったりで
とにかく癒されるの。
ちょっとご紹介しときます。
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The Bulgarian Voices Angelite
"Polegnala e Toudora"
Shelley Thomas
"Malka Moma Dvori Mete"
Muzsikás
& Márta Sebestyén
"Teremtés"
Gheorghe Zamfir
”Cintec De Nunta”
これって高畑勲監督が
『人間は何を食べてきたか』から
影響を受けた結果じゃないだろうか?
なんて言ってたら、
『おもひでぽろぽろ』
観たくなってきちゃったな。
▼『おもひでぽろぽろ』回
こちらもめしあがれ
ジブリ4連発!
▼買ったもの載せてます!
*1:▼プライムの年会費とは別に月額登録する必要ありwww.amazon.co.jp
*2:しかしNHKオンデマンドではシリーズ全編を配信しておらず、この”食のルーツ・5万キロの旅”(総集編・42分)ひとつっきりしか観られません。全部配信してよ、もう!