「その周平”ちゃん”っていうの、
やめてくれませんか」
『朝比奈周平
ミステリー』
好奇心のかたまり。
朝比奈青年の
旅情サスペンスです。
独身のライターってところ、
おぼっちゃまなところ、
お母さまが
乙羽信子なところが
もう、
まんま、
浅見光彦シリーズ
なのよね。
それもそのはず、
水谷豊が
浅見光彦シリーズを
降板したあとに
朝比奈周平シリーズが
作られたという
経緯があるからなのだ。
そんなわけでなんだか
パラレルワールド設定の
ドラマみたいな
不思議なカンジのシリーズです。
朝比奈さんちは
母親と周平の二人暮らし。
あとは
海外で生活している兄、
お嫁に行ったのに
しょっちゅう遊びに来ては、
結婚しろ結婚しろと
やかましい姉がいます。
姉さんは、
このごろ
結婚したがらない女性が増えたのは
しかたがないが、
結婚しない男は
薄気味悪いと思っているようです。
いえ、
僕も”いい人に巡り逢いたい”と、
思ってはいるんですが…
お姉さんは
頼まれもしないのに
毎回キューピッド役を
買って出るので、
お母さんもあきれるしまつ。
彼女が紹介した縁が発端で
事件に巻き込まれたことも。
「子供の頃、
兄が私になぞなぞをかけたまま
眠ってしまったことがあります。
その答えが気になって、
とうとう夜が明けてしまいました。
それ以来、
謎をかけられると落ち着きません」
謎を謎のままにしておけない
周平は
あちこちを飛び回りますが、
浅見シリーズと違って
彼には身内に
警察関係者がいない。
それでもたくみに
刑事さんの懐の中に飛び込んで、
やすやすと捜査情報を
GETしちゃうのだ。
水谷版浅見光彦が
お好きだった方には
おすすめ!
残念ながら
円盤化されてはいないけど、
再放送でみつけた際には
ぜひご覧になってください。
人との出逢いはいつも偶然です。
たいていの偶然はそのまま通り過ぎ、
忘れ去ってしまうものです。
しかし、時にはその偶然が
あらかじめある運命によって
仕組まれたもののように
思えることがあります。
【今日の知ってる人】
★森口瑤子
”丹後路殺人事件”で
ヒロイン役として出てきました。
のちに
”地方記者立花陽介シリーズ”で
妻の久美さんとして
共演します。
▼これです!
陣内孝則主演の
『名探偵 明智小五郎』では
明智先生のおちゃめな奥さま
文代さんでした。
【おまけ 1件目】
「旅の印象は、
行った先でどういう人に
出会ったかで決まります。
また…来たいと思ってます」
旅情サスペンスが
こんなに多いってことは、
やっぱり
日本人は
旅好きなんだね。
平和な世になったら
ゆっくり温泉に浸かって
おいしい料理に
舌鼓を打ちたい。
そんなふうに思いました。
▼”西海道殺人事件”にチラッと出てきた
料理がおいしそうでおいしそうで!
周平ちゃんが行った
五島列島の名産品、
おいしいんですよ。
▼こうやって作るのだ。
トースターで
焼き色がつくまで
あっためるの。
甘くて腹持ちがいいから
おやつにも夜食にも
おみやげにも良し!
一度ご賞味あれ☆
【おまけ 2件目】
ピーコックブルー。
”西海道殺人事件”で
出てきた色の名前。
▼この色です。
日本の色の名前も、
素敵だよね。
羅列するだけでも
季節が感じられて、
心がくすぐられます。
▼日本の色って、なんだかやさしい。
www.colordic.org
それはそうと色といえば
『人志松本の酒のツマミになる話』で
アンミカが発した名言は
忘れようにも忘れられないな。
「白って200色あんねん」
【おまけ 3件目】
「あら、岡本一平の絵ね。
なつかしい~♪
藤村カルタね」
”木曽路殺人事件”のとき
周平が持ち帰ったことで
お母さんと話がはずんだ
島崎藤村のいろはカルタ。
調べてみたら、
一般的なものとはちがって
ユニークでおもしろかった。
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▼買ったもの載せてます!