zuzzのみちくさブログ

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『シックス・フィート・アンダー』~故人に最後の挨拶を~【おまけつき】

「最高、もう最高だよ。
 親父は死ぬ、おふくろは尻軽、
 弟は俺を目の敵にしてるし、妹はヤク中だもんな」

『シックス・
 フィート・アンダー』

"Six Feet Under"

ピーター・クラウス,マイケル・C・ホール,
フランセス・コンロイ,ローレン・アンブローズ,
フレディ・ロドリゲス, レイチェル・グリフィス

2001/アラン・ボール

 

葬儀屋を営む

ある家族と、

そこへ訪れる

死者その関係者

描いたドラマです。

シリアスなドラマ?

と思いきや、

冒頭からいきなり

まるで車のCMみたいな

棺のCMが流されて

拍子抜けした。

 

なんやこれ…!

 

楽しいクリスマス休暇

…になるはずだった。

家族が集うその日に

突然訪れた、大黒柱の死。

家庭的だが

後ろめたい秘密を持つ母親

家業に反発して

夢を探しに家を出た

夢をあきらめて

家業を継いだ

大人でもない子供でもない

難しいお年頃な

女子高生の末っ子

 

家族の死によって、

それぞれが

自分の抱える

問題悩み

直面することに。

 

第1話のクライマックスである

葬儀のシーンが印象的だった。

人工芝

自動昇降機付の棺

最新式のやりかたに

違和感を覚えるネイト

いよいよ埋葬というとき、

調味料入れもどきに入れた土

棺に振りかける家族を見て

「ポップコーンかよ!」

とうとうブチ切れます。

 

お行儀よく感情殺して送り出してんじゃねぇ!

手も汚さずにこんな塩入れなんか振りかけて

親父の死を受け入れられるかクソッタレ!と、

土をひっつかんで棺へ浴びせるネイト

長男ご乱心に唖然とする参列者一同

どうなるんだろう…とハラハラしてたら、

ママが進み出て来て、

ありったけの土つかんでさ、

棺に投げ入れるのよ。

何度も何度も。

号泣*1しながら。

 

実は私、

セレモニー

というものが

昔から大の苦手。

入学式、卒業式、結婚式、葬式…

みんな神妙な顔をして、

お行儀良くして、

自分じゃない自分を演じてるでしょ。

あれがどうも気持ち悪くてね…

だからネイトの言葉に共感してしまった。

 

私は、自分がもし死んだら、

葬式不要*2て言いたいのね。

だってどんなに盛大に営まれようと、

どんなにいい弔辞が読まれようと、

心から泣いてくれる人がいなきゃ

悲しいじゃない。

「つきあいだから…」なんて

しかたなしに参列してほしくないしさ。

だから心の中でお別れしてくれるだけでいい。

それでもし、忘れないでいてくれたら。

ふとした瞬間に思い出してくれたら。

私はじゅうぶん幸せだ。

 

さて、ネイト達

それぞれが自分なりに

愛する者の死を受け止めて、

最後のお別れをします。

でもそこで終わらない。

誰かが死んでも、

誰かの人生は

続いてゆく。 

そしてを亡くした

葬儀社フィッシャー&サンズにも

次々と死者が訪れるのです。 

その葬儀の場で起こる悲喜こもごもを

まじめすぎず、

かと言ってふざけすぎずの

絶妙なバランスで描いているのがいい。

 

いいスパイスになってるのが、

第1話で死んだ父親

確かには死にました。

だけど、なんと

要所要所で出てきます。

家族と会話もしちゃう(笑)

お父さんだけじゃなくて

遺体が話しかけてきて

悩み相談なんかしてくれちゃったりして

変わってるんだ、このドラマ。

 

生まれたときから

死は約束されている。

これを読んでいるみなさん

ヴァンパイアにでもならぬ限り、

あと120年以内には

お亡くなりになっておられるでしょう。

その間に何度も

誰かを見送ることになるでしょう。

その時のために…

というわけじゃないけど

このドラマを観たら、

生きること

死ぬこと

見かたが

変わるかもしれません。

 

【今日の”知ってる人”!】

長男ネイト

『ダーティー・セクシー・マネー』

ニックをやってた

ピーター・クラウス

キーファー・サザーランド父上ドナルドも出てました!

ピーター・クラウスってリミットレス
 ジェイク・マクドーマンと似てません?
zuzz.hatenablog.com次男デイヴィッド

『デクスター 〜警察官は殺人鬼

デクスターをやってた

マイケル・C・ホール

▼これぞまさに”趣味と実益を兼ねたお仕事”!? 

ママルース

アメリカン・ホラー・ストーリー』

奇怪メイドモイラをやってた

フランセス・コンロイ

殿方にはエッチなメイドさん*3に見えるが、
 ご婦人方にはおばあちゃんメイドに見えるのじゃ!

www.youtube.com

遺体修復師フェデリコ

『ボビー』

コックホセをやってた

フレディ・ロドリゲス

▼いい映画だったな…

▼『ボビー』回
zuzz.hatenablog.com

フレディ

『ナイトシフト』

ラゴーサ事務長

演じてたことにも

今気づいたわ…

『ナイトシフト』回
zuzz.hatenablog.com

あと、

『サウスランド』で

クーパー巡査をやってた

 マイケル・カドリッツ

チョイ役で出てました。

▼骨太な作品で観応えがあった。
zuzz.hatenablog.com

zuzz.hatenablog.com

Amazon配信版

※字幕版・吹替版あり

秘密

秘密

 

DVD

※これは日本語版ではありません

Six Feet Under [DVD] [Import]

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*1:よくテレビで号泣号泣ってやたら使われてるけど、全然泣いてなくては?と思うのは私だけだろうか。号泣とは”大声で泣き叫ぶこと”ですぞ!”激怒””美人すぎる〇〇”などもまた然り。なんでも大げさに言いすぎ!まったく…けしからん!

*2:でもこれは考えたことある。”自分葬儀の出棺時にリクエストしたいBGM”
SNSで見かけて笑ったのがドリフのエンディング曲『さよならするのはつらいけど』

*3:演じているのはアレクサンドラ・ブレッケンリッジ嬢