「過酷な商売だよ。
良い時はなんでもあり。
悪い時はなにしてもダメ。
わかるか?波と同じなんだ。
上手く乗らなきゃならないのさ。
浮き沈みがあるからな」
『俺たち
ポップスター』
"POPSTAR
: NEVER STOP NEVER STOPPING"
2017
アンディ・サムバーグ, ヨーマ・タッコン,
アキヴァ・シェイファー
ショービズ界あるあるを
ギュッと詰め込んだ
とあるスターの
モキュメンタリー*1映画。
コナーと
その幼なじみ
ローレンスが結成した
ヒップホップグループ
スタイル・ボーイズ。
順調にスタートを切った
三人だったが、
内輪もめからローレンスが脱退。
コナーはオーウェンと
活動することに。
これはその
コナーに密着したドキュメンタリー
…というていのお話なわけです。
■□■□■□■
売れっ子になってからの
【芸能界って
こんなカンジ】
売れっ子
仕事にパーティーにと
公私ともに多忙なひっぱりだこ状態。
いい暮らしができるようになり、
取り巻く環境がいっきに華やかになる。
パパラッチが至る所について回り、
友人・恋人関係が逐一明らかにされ、
スクープ写真が高値で取引される。
▼
落ち目
新たなスターの到来、
または新鮮味がなくなったことで
世間に飽きられはじめる。
スクープ写真も紙面の隅っこへ。
▼
迷走
仕事が激減。
私生活にも支障をきたし、
精神的に不安定になる。
だいたいこのあたりで
ヤク中・アル中・激太り・激やせ・
奇行・過食症・拒食症・躁うつ病・
金銭問題・セックススキャンダル
などが報じられる。
▼ ▼
復活 引退
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昔、こんな言葉を知った。
”ボクサーは
チャンピオンに
なってからが戦い”
頂点に上りつめたら、
次は防衛戦。
王者の椅子は
一つしかないからだ。
飽きられたら終わり。
代わりなんていくらでもいる。
それが芸能界。
夢、希望、憧れ、
嫉妬、不安、孤独。
移り変わりの激しい
このカオスの中で生き残るのは
時代に合わせて
スタイルを変えられる
柔軟さを持つ者。
あるいは
誰にもマネできない
唯一無二の
個性を持つ者。
だいたいこの二者に
分かれると思う。
それにしても
常に評価にさらされるわ、
足の引っ張り合いはあるわ、
富と名声を当てにして
ハイエナのように群がる
取り巻き連中はいるわ、
繊細な心を持つ者には
堪えられない厳しい環境だ。
あとはあれですね。
身から出たサビとはいえ、
不倫や過去のトラブルで
足元をすくわれて大炎上!
というのももはや日常茶飯事。
しかもいつの時代も
敵より怖いのは
いちばん近しい人間。
有名人の個人的な写真や
メールのやり取りが流出するのは
たいてい知人からでしょ。
つまりフレネミー*2ってわけですな。
ユダ*3は
どこにでもいるのです。
有名人ならなおさら
周りはユダだらけのはず。
疑心暗鬼になるなと言われても
まぁ…ムリよね。
今こうしている間も
どこかの芸能人が
業火で焼かれているんだな…
つくづく芸能界って
こわい世界だ。
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そういえば、こないだ
新人だった頃*4の話をしてたのね。
作品に恵まれて
売れっ子になったはいいけど、
超多忙になって体を壊して
けっきょく仕事を
セーブしなきゃいけなくなって…
そのとき
自分には何もないなって
痛感したらしい。
今でこそ
サックス吹ける!*5
鍛えぬいた肉体美!*6
ってイメージだけど、
ずっと努力してきたから
いま武器になってるのよね。
それともう一つ思ったのは、
この人、
ものすごく謙虚!
誰に対しても受け答えが丁寧。
入れ替わりの激しい芸能界で
学んできた姿勢というか、
彼なりに出した答えなんだろな。
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…なんて
いろいろ真剣に語っちゃったけど、
これはあくまでコメディー作品。
どこかで見かけた
あの歌手やこの歌手が
出まくります!
大物もちらほらいるからびっくり!
芸能界に
縁のない人は
楽しんで観ましょう!
迷走期のくだりはぶっ壊れてて
特におもしろいよ!
とにかく
みなさん、
”善き人であれ”。
すべては自分に返ってくるんですぞ!
【今日の知ってる人】
★アンディ・サムバーグ
この映画の主役コナーを演じた彼は、
『ブルックリン・ ナイン-ナイン』の
主人公ジェイクです!
★キャリー・アンダーウッド
「彼らはすごくホットだったわ」と
熱いコメントを寄せる
有名人要員として出演(笑)
▼キャリー木下さん登場回
zuzz.hatenablog.com
★NAS
「”カラテ・ガイ”は
俺の人生を変えた曲だ」と
これまた熱いコメントを寄せる
有名人要員として出演(笑)
★アッシャー
スタイル・ボーイズの大ファンを
公言してはばからないR&B界のスター(笑)
彼らとの共演が夢なのだと言う…
▼アッシャーさん登場回
zuzz.hatenablog.com
★リンゴ・スター
★ポール・マッカートニー
言わずと知れたビートルズの二大巨頭。
リンゴはコメント要員だが
ポールは一瞬しか現れないので見逃すな!
★マライア・キャリー
なぜこの映画のオファーを受けたのか
悲しくなるほどのドスコイ体型と演技力。
マライアはただ歌ってさえくれりゃいい、
この映画はそれを証明してくれた。
★サイモン・コーウェル
オーディション番組でおなじみの
超辛口審査員…じゃなかった名プロデューサー。
ちなみにマライアより演技はナチュラルだった。
★PINK
ピンクの髪とパワフルな歌が持ち味のシンガー。
エッジのきいた歌声を披露してくれます。
★マーヤ・ルドルフ
売れに売れたバラード"Lovin' You"で
おなじみのミニー・リパートンの娘。
母親譲りの歌唱力も持つコメディアンです。
"Lovin' You"
誰もが一度は耳にしたことがあるはず!
★バラク・オバマ
第44代アメリカ合衆国大統領。
出演でなく既存の映像を加工してるカンジ。
コナーを批判する声明を出すシーンは吹いた(笑)
★チェルシー・ペレッティ
『ブルックリン・ナイン-ナイン』のジーナ。
あのドラマが縁でオファーか?と思ったら
アンディ・サムバーグと彼女は幼なじみなんだそう。
★ジョーン・キューザック
コナーの母親を演じたのはこの人!
ジョン・キューザックの姉さんです。
『アダムス・ファミリー』で性悪女デビーを好演。
★ファレル・ウィリアムス
おしゃれで歌えるヒットメイカー。
あのニュージャックスウィングの立役者
テディー・ライリーの弟子だったのだとか。
▼じゃあ師匠を紹介しとくか!
zuzz.hatenablog.com
★シール
独自の世界観を持つ実力派シンガー。
圧巻の生歌を披露してくれただけでなく、
顔の傷の謎まで明かしてくれます!!
勝手にカッコつけマンかと思ってたけど
こんなに愉快な人だったとは意外!
"Kiss from a Rose"
大ヒットした曲です。
★マーティン・シーン
『ザ・ホワイトハウス』の
バートレット大統領。
ハリウッド界のお騒がせ男チャリ坊こと
チャーリー・シーンのお父さん。
▼代表作2つ!
zuzz.hatenablog.comzuzz.hatenablog.com
★ジャスティン・ティンバーレイク
恥ずかしながら後半まで気づかなかった!
この人も自慢の歌声を披露してます。
▼Nsync(インシンク)時代の歌も!zuzz.hatenablog.com
ほかにも
50セント T.I. スヌープ・ドッグ
リアーナ ケイティ・ペリー
スティーヴン・タイラー RZA
などなどわんさかいました!
『ウォーリーをさがせ!』な
楽しみかたもありだな(笑)
ぜったい観てほしい
モキュメンタリー2作品!
これぞショービズ!
の2作品
こんなのもあるよ
▼買ったもの載せてます!
*1:なんちゃってドキュメンタリーの意。あたかもドキュメンタリーであるかのように見せるフィクションのこと。
*2:"friend"+"enemy"=Frenemy! 友の仮面をつけた敵のこと。ドラマや映画にもフレネミーキャラは頻繁に出てくる。理由は嫉妬や復讐など。
*3:イスカリオテのユダ。弟子でありながら、金と引き換えにイエス・キリストを裏切った。結果的にイエスは十字架に磔にされることに。ゆえにユダは”裏切り者”の代名詞として今に伝えられている。
*4:90年代初めにティーン向けのドラマに度々起用され、いしだ壱成や観月ありさとともに人気を博す。当時は細身で中性的な”フェミ男”の代表格という位置づけだった。小学生だった私も『放課後』や『じゃじゃ馬ならし』観てたな~。
*5:成績優秀でどんな人にも好かれる完璧な姉が唯一目の色を変えて追っかけていたのが、チェッカーズでサックスを吹いていた藤井尚之だったそう。実は藤井氏に憧れたのではなく、大好きなお姉さんを奪還するためにサックスを始めた真治くん。サックスを買ってもらうために必ずや成績を上げてみせると公約を掲げ、見事やってのけたのでした。本人は小さなクエストを次々こなして達成するのがゲームみたいで楽しかったらしい。こんなかわいい弟ほしいわ…!しかし独学で習得ってすごいな。