”その先に何があるのか、
わからなくてもいい。
ただ、歩き続けるだけでいい。”
『場所は
いつも
旅先だった』
"If you were there"
2021/松浦弥太郎
早朝と深夜。
誰も知らない異国の
人々の生活を
そっと見つめる
ドキュメンタリーです。
雑誌『暮しの手帖』の
元編集長松浦弥太郎が
2009年のエッセイをベースに
自ら映画化したものです。
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そこには、
何があるのだろう。
そこには、
どんな人が暮らしているのだろう。
どんな幸せや
どんな本当があるのだろう。
幼い頃から僕は、
いつもそんなことばかりを考えて
ひとりで町を歩いていた。
※ナレーションより
アメリカ屈指の坂の街
サンフランシスコ。
スリランカが誇る遺跡の街
シギリヤ*1。
フランスの活気ある港町
台湾では
屋台や市でにぎわう台北と
静かで穏やかな台南、
移民の交流が盛んな
オーストラリアの街
この映画は
そこにたまたまいた人たちの
ほんのひとときを
切り取って並べたもの。
一日が始まり、
そして終わる。
自由を謳歌する人。
仕事に精を出す人。
信仰や自然ととも生きる人。
それぞれの時が流れている。
その間を縫うように、
写真がちりばめられる。
いわば一冊の
旅行アルバムだ。
■□■□■□■
2023年4月に発表された
世界の人口は
80億4500万人。
とほうもなく大勢の人間がいる
この地球で、
ただすれちがうだけの人もいれば
言葉を交わし、笑い合う人もいる。
そう考えると
ご縁って、
不思議だな。
文明が発達した今でなければ
こうやって
垣間見ることもできなかった
知らない人々の暮らし。
暮らす国はちがうけれど
私は今、
たしかにこの人たちと
同じ時代に生きているんだな。
何か自らに変化を与えたいと
思ったときには
できるだけ今の自分から遠く、
対極にある環境に飛び込んだ方がいい。
昔、ふと思いついて
バスで終点まで
行ってみたことがある。
知らない町並み、
知らない空気*2、
知らない人々の生活が
そこにはあった。
ワクワクと
異邦人になったような
心もとない感覚が
ないまぜになる。
そして日が暮れて
ぽつぽつと家々に
明かりが灯りだすと、
せつなさがギュッと押し寄せるんだ。
この映画を観てたら、
また終点までの
小さな旅を
してみたくなりました。
と言っても疲れてしまったり、
小さなことで傷ついたり、
心が折れてしまったりして
自分では
どうしようもなくなることがある。
そんなとき、
僕は自分が自分らしくなれる場所に
行くことにしている。
自分をリセットできる場所。
弱ってしまった自分を
ちょっとの間逃がしてあげるような場所。
たった数日であっても
自分らしい呼吸を取り戻し、
自分らしい笑顔に立ち返るために。
《中略》
あなたには、
そういう場所がありますか?
▼メルボルンのところで
BGMに使われてた曲がよかった。
Andrea Musci
"In Viaggio Verso"
【おまけ その1】
松浦弥太郎が編集長をしていた
『暮しの手帖』は、
花森安治と
戦後に生み出されました。
誕生秘話を知って、
美しくていねいな暮らしを説く
意識の高さに驚かされた。
このふたりだからこそ
できたんだな。
『花森安治のデザイン』
花森さんのフォントも絵も大好き!
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『すてきなあなたに』
大橋さんの言葉は
どこまでもやさしい。
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私が買った関連本
『暮しの手帖の基本料理』
おいしそうなレシピ満載!
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『エプロンメモ』
大橋さんの妹
大橋芳子が編集した
暮らしのヒント集。
bookfanプレミアム
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『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』
大橋さんの後輩でシャンソン歌手の
石井好子のエッセイ。
”クラリネットをこわしちゃった”の
訳詞をしたのはこの人なんだって!
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▼エッセイに出てきた料理のレシピ集
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【おまけ その2】
ワクワクするよな
たたずまい。
地元民の腹を満たす
メニュー。
私、実は
写真集を買ったことあるほど
ダイナー大好き人間*4
なんです(笑)
50年代っぽいところは特に好き♥
サンフランシスコのダイナー
気になって調べてみました。
あったあった!
Red's Java House
Orphan Andy's
▼24時間営業
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*1:小さなお坊さんにさわやかな気持ちになったのもつかの間、悪魔に取り憑かれた女性のために夜通し汗だくで踊りお経を唱える祓いの儀式が出てきて度肝を抜かれる。信仰の篤い地域ではこうした風習が今も生きているのだ。しかし
わ、
ワイは
何を
みせられてるんや…
▼いつものやつ(笑)
*2:その土地の持つ雰囲気、においってあるよね。外国だともっと違いがわかる。
*3:NHKの朝の連続テレビドラマ『とと姉ちゃん』のモデルになった人。
*4:行かないけど、見るだけね★
ダイナーというか
ハンバーガーショップよりの
お店が好きな方への
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