「ハドソンさん、
犯罪と鼻風邪は同じなんだ。
予測できないものだからね」
『シャーロック・
ホームズの
冒険』
"The Private Life of Sherlock Holmes"
ロバート・スティーヴンス*1,コリン・ブレイクリー,
ジュヌヴィエーヴ・パージュ,クリストファー・リー
1970/ビリー・ワイルダー
半世紀の時を経て
紐解かれた
名探偵ホームズの
お話です。
▼ジェレミー・ブレット主演のドラマ版*2とは全く別物だよ!
同じタイトルだからややこしいんだよね…
ロンドンのある銀行の金庫に、
私の名の記されたブリキの箱が保管されている。
これは私の死後50年が経過するまで開けてはならない。
中にはある男との長い付き合いで得た
思い出の品々が詰まっている。
彼こそ
科学的推理法を芸術の域にまで昇華させた、
世界初にして間違いなく
もっとも有名な諮問探偵である。
※冒頭ナレーションより
いやぁ、びっくり。
いきなり
ワトソン先生の
死後50年
ときたもんだ。
何の予備知識もなしに観たから、
頭をガツンと殴られた気分。
相続人へ宛てた手紙の中で
ワトソン医師は
お蔵入りの事件について言及。
世間を揺るがしかねない
危険をはらむものであったことから
当時は公表をさし控えたらしい。
つまりその事件が、
ようやく
日の目を見ることに
なったわけです!
なにーっ!?と
面食らっているところで、
舞台は19世紀後半へさかのぼります。
ひとつの事件を解決し、
ベイカー街の我が家へ帰宅した
ホームズとワトソン。
満足げなワトソンに対し、
ホームズはというと
平凡な生活に戻ったことで
早くも不満顔。
だけど事件は
名探偵をほうってはおかない。
すぐに依頼が舞い込むのです。
美しい依頼人、
謎の失踪事件、
そして
ネス湖の幻の生物。
前半の疑惑の二人のくだりは
「わ、 ワイはいったい
何をみせられてるんや…」*3
となるし、
とにかくわちゃわちゃしたお話。
それもそのはず、
なんとなんとこの映画
"The Private Life of
Sherlock Holmes"
と銘打つにふさわしくなるよう
さまざまなエピソードをちりばめて
およそ3時間20分で撮影されたんだけど、
配給会社が大幅カット*4を要求したので
結果的にたいへんコンパクトで
あっさりとした口当たりに
おさまってしまったのが残念。
濃厚でトッピング盛り盛りの
ボリュームたっぷり映画
にしてほしかった!*6
あと、
当初の配役構想はこうだったらしい。
《ホームズ》
▼代表作『アラビアのロレンス』
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《ワトソン》
▼代表作『ピンク・パンサー』シリーズ
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名優じゃん…
こっちのキャスティングが実現してたら、
そしてもう少しボリュームもあったら、
今もシャーロキアンの間で
伝説の映画になっただろうに…
つくづく残念。
でも英語がわかる方は
ディスク版にカットシーンが
おまけでついてくるのでお得だよ☆
あ、マイクロフト兄様*7も出てきます!
「ホームズ、
君はいったいどうするつもりなんだ?」
「事件簿に書きたまえ、
”ゲームの始まり”とでも」
【今日の知ってる人】
★コリン・ブレイクリー
披露してくれたワトソン役の
コリンさんは、
に出てきました。
▼1:38の左手前にいるおじさん。
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それから
ピータ・ユスティノフ版の
『地中海殺人事件』にも
実業家役で出てます!
【おまけ】
ワトソン先生が
映画の最後で使ってた物書き台、
なんかよかったな。
向きが変えられる可動式で。
ベッドにも持ってゆけそうな。
いろいろ調べてたら
アンティーク調の家具が
気になりだした。
▼これに座って推理小説読みながらお茶飲みたい…
現代っぽさを
取り入れたやつも
いいかもね。
▼ここで事件簿をしたためたい…
▼買ったもの載せてます!
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