「”真実はひとつ”なんて、
そんなドラマでしか言わないセリフを
本当に言う人がいるなんて」
「なに!?」
「”真実はひとつ”なんかじゃないですよ」
『ミステリと
言う勿れ』
菅田将暉,伊藤沙莉,尾上松也,筒井道隆,
鈴木浩介,水川あさみ
2022
愛想なしの
変わり者大学生が
さまざまな謎を
解き明かしちゃうお話。
大学生、久能整*2。
大好きなカレーを作る彼が
刑事にしょっ引かれるところから
お話は始まります。
あらぬ嫌疑をかけられるも、
冷静に受け答えする整。
しかしなかなか帰してもらえない。
彼はそのうち、
取り調べを受ける中で
疑問に思った点を
刑事たちにツッコみ始めます。
「”真実はひとつ”なんかじゃないですよ」
さらに整は、
例をあげてわかりやすく説明してゆく。
「人は主観でしかものを見られない。
”それが正しい”としか言えない。
(中略)
AにはAの真実がすべてで、
BにはBの真実がすべてだ」
いちいちもっともな整の言葉に、
最初こそはねつけていた刑事たちも
しだいに耳を傾けるようになり…
■□■□■□■
するどい観察眼。
ド直球だけど、
やさしい言葉。
探偵みたいでもあり
カウンセラーみたいでもある整に、
人々は感化されてゆく。
刑事も、関係者も。
犯人さえも。
私も観ていて、
気づきの言葉をもらえました。
一話完結と思いきや
二部構成のお話もあったり、
事件関係者が再度出てきたりして
なかなか観ごたえがあります。
いちいち図で説明してくれるから
トリックや話がわかりやすいし、
暗すぎず明るすぎずの
ちょうどいいトーンで
観やすいのもいい。
謎解きと雑学。
そして心のお薬。
いいミステリーです。
「僕はただの学生で、
探偵でもその助手でもないんですよ…
刑事でも検事でもないし、
検死官でも科捜研でもないし、
弁護士でも作家でも大学教授でも
陰陽師でも家政婦さんでも
塀の中の有名な殺人鬼でもないんです!*3
だから帰ってください、
僕もう出かけるんで!」
▼サントラ
▼小説版
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【おまけ 1皿目】
エンディング曲がよかった。
キングヌーと読むのね。
▼不気味なやつかな…?とこわごわ観た結果、
せつない作風で思いっきり泣かされたMV。
www.youtube.com
あとこのドラマ、
クラシックが
ちりばめられているのも
すてきなのだ♪*5
特にバッハの
”小フーガ ト短調”が
頻繁に流れていてね…
すきなんだ、この曲!
"Fugue in G minor, BWV 578"
【おまけ 2皿目】
クラシックの話題が出たので
おまけのおまけ。
クラシック音楽家コントが
ためになって
おもしろいのでご紹介!
▼ドヴォルザークは鉄ちゃん(笑)
▼変人サティ*8と友だち思いのドビュッシー。
同じフレーズを18時間弾き続ける曲*9は
たしかにクレイジーすぎるわな(笑)
サティのネーミングセンスは
もうなんかホント
心配になってくる…
"Préludes flasques (pour un chien)"
”犬のためのぶよぶよとした前奏曲”
"Véritables préludes flasques (pour un chien)"
”犬のためのぶよぶよとした本当の前奏曲”
"Le Grand Singe"
”大猿”
ほかにも
”不思議なコント作家”
”ピエロの夕食”
”お医者さんのところで”
”大頭の友人をやっかむ”
”彼のジャムパンを失敬して食べる方法”
”いつも片目を開けて眠るよく肥った猿の王様を目覚めさせる為のファンファーレ”
などなど、
それっぽいタイトルをつければ
まともな曲なのに意味不明なものばかり(笑)
やっぱり
ウケ狙いなのかな…
最後にまともな曲貼っとこう…
"Je te veux"
”あなたが欲しい”
▼この中のぞいてごらん!
まだまだイカれたタイトルもりだくさんだから…*10
【今日の知ってる人】
★菅田将暉
主人公整くんを演じた
菅田くんは
歌に演技にがんばってますね。
▼私は鬼ちゃんがいちばん好きなのだが…
www.youtube.com
▼まさき2連発!zuzz.hatenablog.com
★伊藤沙莉
いつもドスのきいた声*11で
明るいキャラなイメージの
さいりちゃん。
今回はおとなしめ。
かなりトーンが低いです。
これも新鮮で楽しい♪
▼さいり4連発!
▼これはナレーション
★松本若菜
最後のエピソードで
タフな女猫田刑事として出演。
『仮面ライダー電王』で
主人公のお姉ちゃんを熱演。
▼0:10。このときはおっとりな癒し系の役だったね。
こちらもどうぞ
▼買ったもの載せてます!
*1:▼1巻のみ
▼全巻セット
[rakuten:books-sanseido:10309008:detail]
*2:クノウトトノウと読みます。
*3:これみーんなサスペンスもので謎を解き明かしたことのある人ばっかりで笑う…
*4:▼パトリックも観てました!
▼邦楽大好きパトリックの回
*5:まだまだあるよ!
クラシックが効果的に
使用されている作品
*6:ヨハン・ゼバスティアン・バッハ。音楽の父と謳われる作曲家であり演奏家。なお先生は、二度の結婚で20人の子をもうけておられます(半数は夭逝していますが…)。
▼バッハ2連発!zuzz.hatenablog.com
*7:かが屋は演技力抜群のコント師。爆笑というより、あるある!でクスッと、そしてホロリとさせてくれるお笑いコンビです。
▼かが屋のおすすめコント4連発!
*8:▼サティの曲が出てきます!
*9:ちなみに演奏時間の長い曲ってけっこうあるんですよ。サティなんかまだかわいい方ってことがわかります。
いちばんヤバいと思ったのは小杉武久の”革命のための音楽”です。演奏時間は5年。それだけでもヒエッとなるが、演奏時の指示が完全にイってしまっているのだ。それが演奏者は開始直後に片目を、最後にまたもう片方をえぐり出すというもの。
どういう音楽だよ…
*10:ほめてます!
*11:この子の声、ハスキーですきなのよね…♪